Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lisez 孤島の鬼 (ことうのおに) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 181 795 caractères · 359 écrans
物を云えば、すぐその事になって、喧嘩なんですもの」
初代はそんな風に訴えるのだ。彼女の口裏から、私は諸戸の運動がどんなに烈しいものだかを察することが出来た。
「あんな人のお蔭で、お母さんと私の間が、変になってしまったことは、一月前には想像さえ出来なかった程ですわ。例えばね、お母さんたら、近頃はしょっちゅう、私の留守中に、私の机や手文庫なんかを検べるらしいの。あなたの手紙を探して、私達の間がどこまで行っているかを探るらしいのよ。私几帳面なたちですから、抽斗の中でも文庫の中でも、キチンとして置くのに、それがよく乱れていますの。本当にあさましいと思うわ」
そんな事さえあったのだ。大人しい、親思いの初代ではあったが、彼女はこの母親との戦いには決して負けていなかった。あくまでも意地を張り通して、母親の機嫌を損じる事等はかえりみていなかった。
だがこの思いがけぬ障碍は、却って私達の関係を一層複雑にも、濃厚にもしたことであった。私は一時恐れを為した私の恋の大敵を見向きもせず、ひたすら私を慕って来る初代の真心を、どんなにか感謝したであろう。丁度それは晩春の頃であったが、私達は、初代が家に帰って母親と顔を合わすことを避けたがるので、会社がひけてから、長い時間、美しく燈の入った大通りや、若葉の匂のむせ返る公園などを、肩を並べ