Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たぬきじる

完本 たぬき汁

佐藤 垢石

Lisez 完本 たぬき汁 (たぬきじる) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 133 158 caractères · 273 écrans

Aozora Bunko

『やあ』

『やあ』

と一度は晴れやかに挨拶を交わすが、死を決した人々は、さすがに惨として一言も発しない。斬って斬って斬りまくろうとする扮装に、互いに輝く眼をやった。

斎藤監物は、紋付きの割羽織に袴をつけ、足駄をはき傘を持っていた。佐野竹之介は股引脚絆に、黒木綿のぶっさき羽織をつけ、白い紐をだらりと下げてその下に襷を掛け、二尺九寸の大刀を差して、頭に菅笠を冠っている。森五六郎は、茶縞の乗馬袴、羽織の下に襷をかけているのが見える。

広岡子之次郎の、素肌に袷を着け乗馬袴に紺足袋をはき、麻裏草履を紐で結んでいる姿は粋で、そして颯爽としていた。海後磋磯之介と山口辰之介は、木綿の半合羽。そのほか、野袴の者もあれば立っ付きをつけた者あり、下駄唐傘や、菅笠に股引と草鞋など、まことに異形の姿の者ばかりであった。

『百鬼の図かな』

と、稲田重蔵が低く独語して、微笑んだ。

斎藤監物と関鉄之介の二人を除くほかは、大抵絵馬堂の内外で下駄を捨て、草鞋に替えて襷を上っ張りの下にかけた。かねての申し合わせは、白鉢巻を合印にするのであったけれど、今朝それを用意してきたのは森五六郎の外、二、三人しかないようであった。