Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いえ

家

島崎 藤村

Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans

Aozora Bunko

という眼付をした。

賑かな笑声も起らなかった。お種は見るもの聞くもの気に入らない風で、嘆息するように家の内を見廻した。その朝、彼女は箸も執らなかった。三吉を款待すばかりに坐っていた。豊世やお仙は言葉少く食った。二人は飯の茶椀で茶を飲みながらも、皆なの顔を見比べた。

「母親さん、召上りませんか」

とお島は姑の方を見て、オズオズとした調子で言った。

「俺は牛乳を飲んだばかりだで……また後で食べる」

とお種は答えたが、ぷいと席を立って、奥座敷の方へ行って了った。

食後に、三吉は久し振の炉辺に居て、幸作を相手に沢田という潔癖な老人のあったことなぞを尋ねた。あの忠寛の旧い友達で、よくこの家へやって来た老人は疾に亡くなっていた。

ふと、三吉は耳を澄ました。玄関の方へ寄った薬の看板のかげでは、お島の忍び泣するけはいがした。

「そうかナア」という眼付をしながら、三吉は炉辺からお仙のボンヤリ立っている小部屋を通って、姉の居る方へ来た。

奥座敷の中央には、正太が若い時に手ずから張って漆を抹いたという大きな一閑張の机が置いてある。その前に、お種は留守を預ったという顔付で、先代から伝った古い掛物を後にして、達雄の坐るところに自分で坐っていた。