Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いえ

家

島崎 藤村

Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 748 caractères · 254 écrans

Aozora Bunko

「お仙ちゃん、御話が解りますかネ」とお種は母らしい調子で言った。

「ええ、解る」とお仙は両親の顔を見比べながら。

「解るは、よかった」達雄は笑った。

お種は三吉の方を見て、「すこし込入った話に成ると、お仙には好く解らない風だ。そのかわり、奇麗な気分のものだぞや」

「真実に、好い姉さんに成りましたネ」と三吉が言う。

「彼女も最早女ですよ。その事は私がよく言って聞かせて、誰にでも普通に有ることだからッて教えて置いたもんですから、ちゃんと承知してる。こうして大きく成って、可惜いようなものだが、仕方が無い。行く行くは一軒別にでもして、彼女が独りで静かに暮せるようだったら、それが何よりですよ」

「そんなことをしないたッて、お婿さんを貰ってやるが可い」と三吉は戯れるように言った。

「叔父さんはああいうことを言う……」

とお仙は呆れて、笑い転げるように新座敷へ逃出した。

風呂が沸いたと言って、下婢のお春が告げに来た頃、先ず達雄は連日の疲労を忘れに行った。

「お仙、ちゃっと髪を結って了わまいかや」とお種は、炉辺へ来て待っている髪結を呼んで、古風な鏡台だの櫛箱だのを新座敷の方へ取出した。