Classiques japonais avec furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lisez 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) de 小酒井 不木 (こざかいふぼく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 152 885 caractères · 308 écrans
およそ七分ばかり過ぎて、俊夫君は戻ってきましたが、その顔は愉快げな色に輝いていました。
「Pのおじさん、読めましたよ」
「え、分かった? 何という意味?」
「こういう文句です」
と言って俊夫君は、手帳の中に書いた鉛筆の文字を示しました。
本郷区湯島新花町二十六番地の一
二階北窓の下
小田さんは、あまりのことに目をぱちくりさせました。
「いったい、どうして、あの文字が、こういう風に読めるね?」
と息をはずませて尋ねました。
俊夫君はにこりと笑い、「こちらへ来てください」と言って、小田さんを紫外線装置のある室に導きました。私も続いて入りました。言うまでもなく、この室は暗室作りで、俊夫君が電灯を消すと、まっ暗になりました。それから俊夫君はスイッチをねじりましたが、それと同時に水銀石英灯は美しい紫色の光を出しました。
俊夫君はさっきの黒い紙片をその下に置いて照らしましたが、不思議にも白い文字とは無関係に、前記の「本郷云々」の文字が蛍光を発してあらわれました。
「これは、この黒い紙に、アニリン色素で書いたものです。だから普通の光線では見えません。しかし、アニリン色素は紫外線に当たると、このとおり蛍光を発するものです」