Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
げんじゅつてんまたろう
幻術天魔太郎
野村 胡堂
Lisez 幻術天魔太郎 (げんじゅつてんまたろう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 616 caractères · 90 écrans
「ご老中のおことばでござるが、その天魔太郎なるもの、真偽のほどはともかく駿河大納言さま忘れ形見と名のり、ふかしぎ千万の術をおこなって、なかなかもって手におえません」
神尾備前守は、末座からこたえました。江戸の町奉行がこんなことでは、天魔太郎退治もはなはだ心ぼそいことです。
「上さま(家光)日光ご社参の日どりもせまっていることであり、一日もはやく天魔太郎をとっておさえるためには、広く天下に勇士をつのるほかはござるまい」
阿部豊後守は人柄にもなく、とっぴなことをいいだしました。
「いや、それでは、町方にもお膝もとにも人なきようで、天下のもの笑いに相なろう。まずことは内々にはこんで、旗下の大身やご親藩に、ごく内密の回状をさしだし、じまんの勇士術者をおくりだして、天魔太郎と技をきそわせ、その場にとっておさえるが上策ではござるまいか」
松平伊豆守はさすがにものをふかく考えます。
「天魔太郎をおびきだす工夫は?」
と、阿部豊後守がきくと、
「かれ天魔太郎、年少気鋭で、自分の腕と技とに慢じきっているようす。日本橋高札場に公開状をかかげ、時と場所をさだめて決闘をいどまば、かならずおびき出されるにちがいござるまい」