Classiques japonais avec furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lisez 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) de 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 109 545 caractères · 216 écrans
ものであります。
十九
このお瀧という女が、先に申上げました阿部忠五郎という碁打の娘で、碁は初段の位(くらい)でございます。諸家(しょけ)へ奉公致して居りました故、なか/\多芸な娘でございますが、阿部の悪心から終(つい)に島流しになるような不運な身になったのでございます。御殿女中というものは苦労のない割合に、身体を動かしますから、大概は栗虫(くりむし)のように太りかえって、其の上着物に八口(やつくち)がありませんから、帯が尻の先へ止ってヒョコ/\して、随分形の悪いものであります。お瀧は其れとは打って変って成程眉目(みめ)形は美しゅうございますが、丈(せい)恰好から襟元(えりもと)までお尻の詰った細(ほっ)そり姿、一目見ても気味の悪くなるような婦人でございます。
殿「宜(よ)う先生おいでたな」
蟠「これは/\御前様、此方(こなた)は予(かね)て申上げました御殿女中瀧村様でござります」
殿「おゝ左様か」
とにこ/\御機嫌の態(てい)。
蟠「さア瀧村様此方(こちら)へ、御当家の御前様であらせられます、お近附に」
瀧「はい左様でございますか、始めて拝顔を得まして辱(かたじ)けのう存じます、私(わたくし)は瀧村と申します