Classiques japonais avec furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lisez 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 212 130 caractères · 422 écrans
つまり、老人は美術のお城の、奇妙な城主というわけでした。
きょうも老人は、白壁の土蔵のような建物の、奥まった一室で、古今の名画にとりかこまれて、じっと夢みるようにすわっていました。
戸外にはあたたかい日光がうらうらとかがやいているのですが、用心のために鉄ごうしをはめた小さい窓ばかりの室内は、まるで牢獄のようにつめたくて、うす暗いのです。
「旦那さま、あけておくんなせえ。お手紙がまいりました。」
部屋の外に年とった下男の声がしました。広いやしきに召使いといっては、このじいやとその女房のふたりきりなのです。
「手紙? めずらしいな。ここへ持ってきなさい。」
老人が返事をしますと、重い板戸がガラガラとあいて、主人と同じようにしわくちゃのじいやが、一通の手紙を手にしてはいってきました。
左門老人は、それを受けとって裏を見ましたが、みょうなことに差出人の名まえがありません。
「だれからだろう。見なれぬ手紙だが……。」
あて名はたしかに日下部左門様となっているので、ともかく封を切って、読みくだしてみました。
「おや、旦那さま、どうしただね。何か心配なことが書いてありますだかね。