Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こいのでんしちろう
恋の伝七郎
山本 周五郎
Lisez 恋の伝七郎 (こいのでんしちろう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 650 caractères · 60 écrans
んだ、おれは今こそ生れて始めて大手を振って歩ける、なぜだろう、……こいつは大きな問題だぞ」「大きな問題はいいが、伝さんやっぱり渡し舟で海へ下るのか」「ああいけねえ、うっかり来てしまった」伝七郎はびっくりして足を止めた、「そうだ、三枝どのをお家までお送りしなければならなかった」「いいえ」と、三枝がさっきからの沈黙を破って、じっと伝七郎を見あげながら云った、「……わたくし、永井さまと御一緒に、どこへなりとまいりとうございます、お伴れ下さいますでしょうか」「それは御本心ですか」「だって……」と、三枝は眼のふちを染めながら面を伏せた、「こんな恥かしいことのあった後ですもの、いけないと仰しゃられれば尼になるより他はございませんわ」「えへん」と忠太が声をあげた、「ではおいらはここいらで……」「待て忠太」と声をかけてから、伝七郎は三枝の肩へ手をやった、「三枝どの、そのお言葉が本当なら御一緒に城下へ戻りましょう、城下へ戻って、新しく初めからやり直しましょう、伝七郎はもう逃げる必要はない、永井家の三男坊として、ま正面からやり直します」「わたくし、そのお言葉を待っておりました、うれしゅうございます」