Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lisez 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 151 280 caractères · 301 écrans
明智は思わず犯人を讃美するかの如き口吻を漏らしたが、そこで何に気附いたのか、ふと言葉をとめて、鋭く宗像博士を睨みつけた。
眼鏡と髯のなくなった宗像博士は、狂えるけだものの相好を呈していた。彼は今こそ彼等兄妹の運の尽きであることを、はっきり悟ったのだ。如何なる魔術師も、この重囲の中を逃げ出す工夫は全くなかった。ただ追いつめられた野獣の最後の一戦を試みるばかりだ。
彼は部屋の隅に突立ったまま、腰のポケットから一挺の小型ピストルを取出して、先ず仇敵明智の胸に狙いを定めた。
「明智君、問答無用だ。俺は負けたのだ。俺の犯罪力は君の探偵力に及ばなかったのだ。しかし、このままおめおめと捉えられる俺ではないぞ。君を道連れにするのだ。俺の罪をあばいてくれた君の胸板に、この鉛玉を進上するのだ。覚悟するがいい」
宗像博士の山本始はピストルの引金に指をかけて、じっと狙いを定めた。そして、彼の気違いめいた目が、糸のように細められたかと思うと、その指にグッと力が入った。
人々はハッと息を呑んだ。ピストルは発射されたのだ。しかも銃口は、一直線に明智の心臓部を指していた。この近距離で玉のそれる気遣いはない。