Classiques japonais avec furigana
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けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
吉野 作造
Lisez 憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず (けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず) de 吉野 作造 (よしのさくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 85 839 caractères · 169 écrans
何故なれば、行政の政府に属し、立法の議会に属するは極めて明白にして各自独立相対峙するの勢力たるも、司法権の独立だけは動もすればしばしば行政権の直接の圧迫を受け、三権分立の趣意が動もすれば蔑にせらるるの恐れがあるからである。けだし司法機関は立法機関と異なり、政府に対して相対峙する関係に立たない。裁判官は一面官吏として政府の系統の中に属する。従って動もすればその左右するところとなるの憂いがある。かくては三権分立の主義が十分に貫徹されない。ここにおいて近代の憲法は裁判機関をば専ら上官の訓令の下に動く行政機関とは全然別種の機関となして独立の判断をなさしむると共に、また裁判官の地位を保障して以て行政官に対する司法権の独立を全うすべく、いろいろ周到なる用意を用いて居る。これまた今日の立憲国の一特徴として挙げられるところのものである。なお、序に述べるが、三権分立の趣意が司法権の独立という方面に最もよく表われて居る事は、総ての国に通じて変らないが、ただ行政機関と立法機関との関係については、今日国によってよほど趣を異にして居る。行政機関と立法機関と独立対峙すべきはもとよりいうを俟たないが、しかし二者の関係が全然相交渉するところなしとしては、立憲政治の円満なる進行は期せられない。