Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そうわ
挿話
徳田 秋声
Lisez 挿話 (そうわ) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 544 caractères · 53 écrans
「ばかにまた地味づくりじゃないか」道太がわざと言うと、お絹は処女のように羞かんでいた。
道太は今朝辰之助に電話をかけて、場所がないから、女連だけやることにした。後で二人ゆっくり行こうと言って断わっておいたけれど、お絹が勧めるので、やっぱり行くことにして、二階で著物を著かえて、下へ来ていた。お芳はまだ著かえなかった。
しかし劇場へ行ってみると、もう満員の札が掲って、ぞろぞろ帰る人も見受けられたにかかわらず、約束しておいた桟敷のうしろの、不断は場所のうちへは入らないような少し小高いところが、二三人分あいていた。お絹にきくと、いつもはお客の入らないところだけれど、場代さえ払えば融通してくれるはずだというのであった。
「これあいい。こんな所があるなら、二人くらい来たって平気だ。ここを取っておいて、辰ちゃんを呼ぼう。このくらいなら、何もそう案じることはなかったじゃないか」
「一人や二人どうにでもできますよ」
「せっかくこういう処があるんだから、辰之助に電話をかけよう。それとも車をやるか」
しかしお絹ははきはきしなかった。お芳とその連れが来たときのことも考えているらしかった。