Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つめ

探偵クラブ 烙印

大下 宇陀児

Lisez 探偵クラブ 烙印 (つめ) de 大下 宇陀児 (おおしたうだる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 509 caractères · 103 écrans

Aozora Bunko

四

その手の甲を、一思いにぐいと引掻いた。竹中は、ムニャムニャといって寝返りを打った。途端に寝台の端から、パサリと軽く音がして下へ落ちたものがあった。

ビクリとしたが、その音は一寸何の音だか分らなかった。

「あ、そうか、マミイの奴だな――」

だが、マミイは、それっきり室の隅へでも行ったと見えて、音一つ立てなかった。竹中も眼を覚まさなかった。

無事に、彼はその寝室を脱け出したのである。爪は、下宿へ帰る途中で、通りがかりの溝泥の中へ捨ててしまった。

四

翌朝、沖野鳳亭が目覚めた時は、午前十時を過ぎていた。

目覚めるとすぐに、昨夜のことを思出したが、頭の中で一応、何か手抜かりはなかったかと考えて見た。何も手抜かりは無かったらしい。彼は割合に落着いて、遅い朝飯を済ますことが出来た。いつも自信のない彼としては、寔に不思議な現象でもあったのである。

「だが、結果はどんな風に行っただろう。あれだけに苦心して、しかも奴が破傷風に罹らなかったとすれば――」

大胆に今日はこちらから出向いて、その結果を確かめて見たいように思った。が、流石にそれ程の勇気はなかった。そしてその代りに、お昼頃から図書館へ行った。