Classiques japonais avec furigana
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せいだんじゅうにそう
政談十二社
泉 鏡花
Lisez 政談十二社 (せいだんじゅうにそう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 626 caractères · 48 écrans
内々その予言者だとかいうことを御存じなり、外に当はつかず、旁々それでは、と早速爺をお頼み遊ばすことになりました。
府中の白雲山の庵室へ、佐助がお使者に立ったとやら。一日措いて沢井様へ参りましたそうでございます。そしてこれはお米から聞いた話ではございません、爺をお招きになりましたことなんぞ、私はちっとも存じないでおりますと、ちょうどその卜を立てた日の晩方でございます。
旦那様、貴下が桔梗の花を嗅いでる処を御覧じゃりましたという、吉さんという植木屋の女房でございます。小体な暮しで共稼ぎ、使歩行やら草取やらに雇われて参るのが、稼の帰と見えまして、手甲脚絆で、貴方、鎌を提げましたなり、ちょこちょこと寄りまして、
(お婆さん今日は不思議なことがありました。沢井様の草刈に頼まれて朝疾くからあちらへ上って働いておりますと、五百円のありかを卜うのだといって、仁右衛門爺さんが、八時頃に遣って来て、お金子が紛失したというお居室へ入って、それから御祈祷がはじまるということ、手を休めてお庭からその一室の方を見ておりました。何をしたか分りません、障子襖は閉切ってございましたっけ、ものの小半時経ったと思うと、見ていた私は吃驚して、地震だ地震だ、と極の悪い大声を立てましたわ、何の事はない、お居間の瓦屋根が、波を打って揺れましたもの、