Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しゃよう
斜陽
Lisez 斜陽 (しゃよう) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 822 caractères · 176 écrans
お母さまのお葬いも、とっくに済ましていたのじゃないか。ああ、お母さまは、もうお亡くなりになったのだと意識したら、言い知れぬ凄しさに身震いして、眼がさめた。
ヴェランダは、すでに黄昏だった。雨が降っていた。みどり色のさびしさは、夢のまま、あたり一面にただよっていた。
「お母さま」
と私は呼んだ。
静かなお声で、
「何してるの?」
というご返事があった。
私はうれしさに飛び上って、お座敷へ行き、
「いまね、私、眠っていたのよ」
「そう。何をしているのかしら、と思っていたの。永いおひる寝ね」
と面白そうにお笑いになった。
私はお母さまのこうして優雅に息づいて生きていらっしゃる事が、あまりうれしくて、ありがたくて、涙ぐんでしまった。
「御夕飯のお献立は? ご希望がございます?」
私は、少しはしゃいだ口調でそう言った。
「いいの。なんにも要らない。きょうは、九度五分にあがったの」
にわかに私は、ぺしゃんこにしょげた。そうして、途方にくれて薄暗い部屋の中をぼんやり見廻し、ふと、死にたくなった。
「どうしたんでしょう。九度五分なんて」
「なんでもないの。ただ、熱の出る前が、いやなのよ。