Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 406 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

「この度の御普請中にも、また、常々にも、てまえ密かに思っている儀にござりますが、当清洲のお城は、どう見ても、水利がよろしゅうございません。籠城となれば、飲料水に乏しく、濠水はややもすれば干上がります。事ある場合は、討って出るしかないお城でございます。――けれど野戦に勝目のない大軍の来襲をうけた場合は」

信長は、そら耳を装って、横を向いてしまった。――が、藤吉郎は、云い出したことを、中途で止めるわけにもゆかないので、

「……手前が常に愚考しますには、清洲よりは小牧山のほうが、水利の便も攻防の利も、遥かに勝っているかと存じます。清洲から小牧へと、お移り遊ばすよう、切におすすめ申し上げまする」

と、献策した。

すると、信長は、

「猿、ひかえろ。図に乗って、よけいな差し出口。――はやく去んで寝ておれ」

睨めつけて叱った。

「……はッ」

藤吉郎は首をすくめた。――教えられた、と彼は思った。失敗は順調の時にしやすい。叱言は先が機嫌がよい時にうっかり喰う。

(……至らぬぞ、至らぬぞ。あのくらいの働きで有頂天になり、その図にのッて、一本窘められるなどは……われながら未熟至極)