Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 406 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

右近を斬った犬千代をなぜ罰したか、不満に覚えた。

(いや、御折檻かも知れぬ。お心を割れば、追放なされたのは、かえって大きな御主君の愛かも知れない。――あの君には、うっかりしたことを、小利口顔していうと頭からこつんと一つ頂戴する。ほかの家来たちもいる所で、清洲城の水利の不便を説き、小牧へ御移転のことなど献策したのは、われながらまずかった)

そんなことを考えながら彼は町を歩いていた。元気は変らないが、時々、地面が動くような気がする。睡眠不足な眼に秋の陽がひどく眩ゆい。

「……やッ」

浅野又右衛門の住居が彼方に見えると、彼は眠気もさめたように遠方から笑いかけて足を早めた。そして、

「寧子どの。寧子どの」

と、大声で呼んだ。

この界隈は弓之衆の住宅地で、目立った腕木門や宏壮なやしきはないが、それぞれ小ぢんまりした柴垣の小屋敷や、前庭を抱いた侍の家が閑静に並んでいるのである。ふつうでも大声な性が、久しく会わない恋人の姿を思いがけなく、その家の門前に見かけたので、偽らない感情そのまま、手を振って急ぎ出したので、近所の屋敷一帯は、何事かと思った程だった。

――あら?