Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 353 caractères · 371 écrans
――霧を吸って、机に頬づえをつき、ぼんやり山でも見て暮そうと思う)
と、一族の者に述懐し、
(これからは、心のまま、不自由のないところにも楽しみ、また、不自由の中にも楽しむ――という気で独り送りたいから、わしの住居へは、誰も訪うてくれるな。出家したと思うてくれ)
そう云い残して、菩提山の城も捨て、妻子も捨て、ただひとり栗原山へ登ってしまった。
山に一庵をむすび、みずから薪を割り水を汲んで、孤寂な山中人になりきっているとは――樵夫や猟夫などの口から風のたよりには聞えて来るが、郷の者も、旧臣たちも、まだ誰もゆるされて、その後の半兵衛に親しく会った者はないのであった。
――以上、旅籠の炉ばたに膝をくんで、郷土の人たちから聞き取った話のうちには、藤吉郎がすでに知っていたこともあるし、初めて耳にすることもあった。
いずれにせよ、竹中半兵衛なる人間の輪郭と精神とは、およそながら藤吉郎の胸に頷けたにちがいない。
「旦那さまア、何でいったい半兵衛様のことを、そう根ほり葉ほり訊きたがりなさるのだね」
旅籠の主も、村の者も、果てはすこし不審って彼に訊ねた。
「わしは見たとおり、武道で世に立つ考えで、諸国を廻遊しておる者だから、半兵衛重治殿について、一年でも二年でも、軍学の修行を遂げたい気でな、実はそれでやって来たわけだ」