Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 353 caractères · 371 écrans
桃源
信長には仕え申さん。――あなたに仕えよう。おん身に、この痩せすがれた病骨を進ぜよう。――それ申しに、これまで参った。過日来の失礼はゆるされよ」
桃源
久しく戦いもない。
尾濃両国は、いずれも守備をかため、雪と木枯らしに、この冬はまかせていた。
すこし平和と見ると、旅行者の数や、荷駄の交通は目立って多くなった。
正月を越え、やがて桃李の芽や花が色づくと、街道の庶民は、百年でもこのままな無事がつづくように思って、欠伸していた。
稲葉山城の白壁にも、日永の陽があたっている。惰気と倦怠の陽炎が、そこの白壁にも見てとれる。そんな日に、絶頂の山城を麓から仰ぐと、
(なんだって、あんな高い嶮岨な上へ、不便をしのんで城を建てたものか)
と、その心理が怪しまれるくらいだった。
城下の民は、敏感だった。自分たちの中心が緊張していればすぐそれを感じ、惰気にみちていれば、彼らも共に惰気に満ちる。――いくら高札ばかり朝夕に建てても、ほん気には取らないのである。
龍興は眠っていた。
桃園の茶亭で、手枕のまま酔いつぶれていた。春の真昼である。鍋鶴やら水禽やら近くの泉で啼いている。