Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans

Aozora Bunko

檄

中国にはいま誰がいる?

ふたりは不問不語のうちに、次代の期待をべつの人間に賭けていたのである。そしてそこは一緒に出たが、淀附近まで行くと、

「では、ここで」

「途中、気をつけたがよい。いやお互い様に」

と、西と東へ袂を分った。

檄

この朝、明けかけた空は、ふたたび暗くなった。本能寺から立ちのぼる煙は全市の上を蔽い、町筋は人影ひとつ見えず、蕭殺の気にみちていた。

凝然、うごかざる兵二千騎は、堀川の堤に集結したまま、ひとしく一天の黒煙を仰ぎ合っていた。

光秀を中心として、ここに帷幕している荒木山城守、奥田宮内、諏訪飛騨守、御牧三左などの諸将も、

「吉左右はいかに?」

と、先手の情勢を刻々に案じながら、まさに、かたずを呑むの思いで、伝令の騎馬を待つのであった。

すでにその使番は二度までもここへ、

――お味方は築土をこえ、一斉に御堂内へ雪崩れ入って候。

と伝え、すぐ後からまた、

――全殿に火を放け、右大臣家の側衆もあらまし討ち取り、当の御方の御首を挙ぐるもやがてのうちに候わん。

とも報じてはいたが、それ以後の伝令はまだない。

で、本陣の将士は、

「十のうち九つまでは、もうわが軍のものだ。