Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans

Aozora Bunko

「何か、わかりませぬ。小姓衆と御番衆らしく思われますが」

「見てこい」

「はい」

炉辺の物をそのまま、幽古はすぐ起って行った。

見ると、表御番の士と思いのほか、浅野長政自身なのである。

だが、小姓溜りの年少者たちは、たとえ長政殿だろうが、誰だろうが、お人払いの中は、断じて取次はできない。それを、取次がぬなら押し通るぞ、などと威嚇するのは怪しからぬ。通るものなら通ってごらんなさい、小姓たりとも、ここに控えているのは、伊達や飾り物ではありませんぞと、負けずに息まいているのだった。

「まあ、まあ。お静かに」

幽古は、まずきかん坊の小姓たちから宥めておいて、

「浅野様。何事でございますか」

と、たずねた。

弥兵衛は手につかんでいる状筥を示して、京都からたった今着いた早馬の使いの容子、ただ事ならず思われるので、何かお人払い中と聞くが、すぐこの由を、殿のお耳へ入れてもらいたいと云った。

「お待ちくださいまし」

幽古は奥へかけこんで行ったが、すぐ引っ返して来て、

「どうぞ」

と、導いた。

弥兵衛は流し目に、横の部屋を見ながら通った。その中の小姓たちは急に黙って、皆、そっぽを向いたまま知らん顔していた。