Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans

Aozora Bunko

――黒田の陣屋だぞよ。暗夜だから間違えるなよ」

「はい」

「待て待て。皆は、何しておるか」

「退屈しております。戦いがないのは辛いものと皆で話しておりました」

「幽古は、次におるか」

「おりまする」

「小姓部屋へ菓子など与えて、おでこ押しでも腕相撲でも取れと申してやれ。こよいはちと夜更かしせねばならぬゆえ、あれ達の居眠りふさぎに」

「かしこまりました」

「佐吉。行け」

「行ってまいります」

秀吉こそ、ゆるされるなら声をあげて泣きたい今であろう。

信長にまみえたのは、年まだ十八歳のときからだ。その手で頭も撫でられ、この手で草履もつかんで仕えた人である。

いまやその主君は亡い。

信長と彼とのあいだは、他人の思うような単なる主従観念では決してない。血もひとつ、信念もひとつ、死生もひとつと期していたのである。はからずもその主はさきだち、われのみなお生命ある身かと、それをあらためて秀吉は意識するほどだった。

(――君はわれを知る。われを知り給うものまた君を措いて世にあらじ。本能寺に御最期の火裡一瞬、君の御心中に、われを呼び給い、われに遺託ありしこと必せり。われ秀吉、微身たりとも、君が怨念と遺託に、なんで応え奉らずにあるべきや)