Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 757 caractères · 375 écrans

Aozora Bunko

――が、敵は、

「小冠者っ」

と、馬上から一喝し、槍先の邪魔といわぬばかり、扱い過ごして、駈け抜けようとした。

「筑前どのの旗奉行、石川兵助を知らぬかっ」

兵助は、敵の大きな背へ向ってどなった。敵はふり向きもしないのである。兵助はふたたび、

「卑怯だぞッ、返せ」

と、喚きながら、手の槍を馬の尻へ投げつけた。

そこは赭土のくずれを見せた崖近くだった。どうっと、逞しい甲冑の全体と、棹立ちの馬の影とが、濛々、土けむりにつつまれたのを見たとき、兵助は早や、

「討ッた」

と、思いこんだものの如く、その白刃と身とを、まだ起き上がるいとまなかった敵将の上に躍らせて行った。

彼の猛烈な白刃が、敵将の前立物に火を発し、その横顔に鮮血を吹かせたことは確かであったが、敵もまた同時に、陣刀を横ざまに抜いて、兵助の諸足を薙ぎ払っていた。

当然、兵助はひっくり返った。――傷手をものともせず敵将は起き上がって、兵助の上に刃を擬した。

「ちいっ」

叫ぶと、兵助は、敵の腰にしがみついた。同体になって、赭土の上を転がり合った。――と思うまに、崖の下へ、そのまま廻転して行った。

戦友、片桐助作は、石川あやうしと見て、このとき駈けて来たが、間に合わず、