Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 045 caractères · 322 écrans

Aozora Bunko

」

藤木さんは秀逸らしくいって、

「だけど、うんと大きくして、油町へもってったって、こいつあ一個でも、とてもあまるって、あの人数でもうならせるほど大きくするんだ。」

「桃の中から桃太郎が出るから、唐茄子から何が出るか、あたくしゃあ楽しみだよ。」

と湯川おばあさんがいった。

「違えねえ、飴の中からお多福さんが出たよだ――さあさあ、これなる唐茄子から何が出ますか代価は見てのおもどり――ハッ来た、とくりゃあたいしたものだが、文福茶釜じゃあるめえし、鍋に入れたからって踊りだしゃあしまい。」

藤木さんがそんな戯談をいった時に、唐茄子の中にははいっていたものがあったのだった。あんまり大きくなるが様子が変だからと、庖丁を入れたら小蛇が断れて出た。

幾年か経った。千葉の方にいた私の母の妹が、藤木の家が気楽だからと荷物をおいて宿にしていた。土佐の藩士で造幣局に出て、失職して千葉の監獄の監守になり、後に台湾で骨董商と金貸をした(虎と蛇の薬をもって来た)人の細君だった。――その時分漸く奉還金の残りが公債証書で渡されるとかいって悦びあっていた間柄だった――気むずかしい毒舌家の藤木さんが、一番気のあった女だった。