Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 045 caractères · 322 écrans
虫売りがくる――定斎屋と甘酒やだけが真夏になればなるほど日中炎天をお練りでゆくが、その他は小かげをえらんで荷をおろす。丁度その家の隣りが堀越角次郎という、唐物問屋の荷蔵の裏になって、ずっと高い蔵つづきの日かげなので、稗蒔屋はのどかになたまめ煙管をくわえ、風鈴屋はチロリン、チロリンと微風に客をよばせている。そんな時あたしのおたばこぼんが出来上ると、中に赤や青や金色の小さな瓢箪か、役者の写真の浮いている水玉のかんざしを、そこの姉妹が買ってさしてくれたり、腰にギヤマンの瓢箪をさげさせたりした。私のために大きな稗蒔きの鉢をかって、柴橋をかけさせたり、白鷺をおかせたり釣師の人形を水ぎわにおくために金魚も入れたり、白帆船をうかせたりしてくれた。
けれどあんぽんたんには親しめない家だった。店口より上へ、あがった事がなかったので、いつの間にか私の妹の、人なつこいお丸ちゃんが、代りに抱いたり、かかえられたりするようになった。
その家の右隣りの古板塀が、村上という漢方医者だった。その隣りが滝床――滝床といっても理髪店ではない。小さな酒屋だ。店の向って右手に、石で袖をした中に大きな水桶があって、貧乏徳久利が洗ってあり、正面に盛切りの台が拭きこんであって、真白な塩がパイスケに山盛りになって、二ツ三ツの酒樽と横に角樽が飾ってある