Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 831 caractères · 396 écrans
と、半七はすこし意外に感じた。「そこで、そのお磯は次郎兵衛と訳があったのか」
「そうじゃあねえと云う者もあり、そうらしいと云う者もあり、そこははっきりしねえのですが、なにしろ仲好く附き合っていて、次郎兵衛が江戸へ出るときは、お磯も河岸まで送って来て、何かじめじめしていたと云いますから、恐らく訳があったのでしょうね」
「川越辺では今度の一件を知っているのか」
「城下では知っている者もありましたが、在方の者は知りません。どっちにしても、お城にこんな事があったそうだ位の噂で、川越の次郎兵衛ということは誰も知らないようです。本人の親や兄貴もまだ知らないと見えて、みんな平気でいました。近いようでも田舎ですね」
「お磯の勤め先は吉原のどこだ」
「それがよく判らねえので……」と、亀吉は首をかしげながら云った。「江戸の女衒が玉を見に来て、二月の晦日にいったん帰って、三月の二十七日にまた出直して来て、金を渡して本人を連れて行ったそうですが、その勤めさきを駒八の家では秘し隠しにしているので、どうも確かに判りません。御用の声でおどかせば云わせる術もありますが、なにかの邪魔になるといけねえと思って、今度は猫をかぶって帰って来ました。