Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさがおぞうし
朝顔草紙
山本 周五郎
Lisez 朝顔草紙 (あさがおぞうし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 019 caractères · 29 écrans
信太郎はこれが先刻の琴の主だなと思って見た。娘は盲いていた。
「信太郎、――」
監物が静かに云って、「これは文絵の従妹に当る者で小雪と云う。見る通り眼が不自由だが、文絵とは姉妹のように育って来た。彼女のことなら何でも知って居るゆえ、話し相手になってやって呉れ」
「は、それは拙者こそお願い致します」
言葉少なに挨拶を交して箸を執った。娘のそばには乳母とも見える老女が附いて、まめまめしく介添をしてやっていた。と……食事半ばに若い家士が小走りに来て、
「――申上げます」と襖際に手をつき、「唯今、横目方より急の書状を持参仕りました」
そう云って文筥を差出した。
「直に御披見下さるようと……」「うむ」
監物は箸を措いて向き直る、文筥を明けて書状を繰り披げた。文面は一句、走り書きで、
(御槍奉行、柴野靱負殿儀、昨夜雨中宗念寺畔に於て暗殺。只今死体発見仕り候、即刻御登城を……)
みなまで読まず、
「しまった」と云って監物は起つ、
「急の御用が出来した、わしは直ぐ登城するゆえ、信太郎の接待は小雪に頼むぞ」
そう云い捨てて愴惶と去って行った。
×
風渡る庭の翠を前に、信太郎と小雪は相対して座っていた。