Classiques japonais avec furigana
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ほんちょうへんたいそうれいし
本朝変態葬礼史
中山 太郎
Lisez 本朝変態葬礼史 (ほんちょうへんたいそうれいし) de 中山 太郎 (なかやまたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 960 caractères · 24 écrans
智定房の乗った船は小さいもので、しかも乗るとともに外から戸を釘で打ち付けさせて日光の見えぬようにし、僅かに一穂の孤灯を挑げ、三十日分の食物を用意しただけであつたと云う。この知らせを受けた鎌倉中の武士は智定房の胸裏を察して悲嘆したとある。古歌の『執れば憂し執らねば物の数ならず、棄つべきものは弓矢なりけり』の心が偲ばれて憐れを誘う物語である。
補陀洛渡海はこの外にもたくさんの事例が存しているも省略に従うとするが、これにはこの当時の信仰から導かれて、自ら入水して仏果を得ようとした『捨身往生』なるものが、一般に流行したことを参考せねばならぬ。秋広王記に安元二年八月十五日に桂川(京都)の投身者十四人、十六日十二人、十七日二十八人、以上五十四人、古今未だこの事を聞かずとある。沙石集に入水往生した僧のことを載せている。こうした流行が補陀洛渡海をさかんならしめたことは言うまでもあるまい。なおこの頃に火定(自ら火を放って焼死すること)または禅定(生きながら土中に埋り死ぬこと)なども行われているが、これは習俗ではなくして限られた人達の信仰ゆえ、ここにはわざと除筆することとした。