Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ざくろ

柘榴

山本 周五郎

Lisez 柘榴 (ざくろ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 342 caractères · 25 écrans

Aozora Bunko

真沙は二人の結婚式に招かれたのが機会で、同じ家中にいる三家の親族とよく往来するようになった。それは老女という身分で、勤めにいとまのできたことや、三十五歳という年齢の関係もあるだろう。ごく疎遠だった杉原という母方の縁者とは、殊に近しいつきあいが始まり、時には家庭の中の事まで相談されるほどうちとけていった。

その杉原で、妻女が病気で寐ついたときのことだ。真沙が見舞いにゆくと、良人の伊兵衛が枕許から立つのをよく見かけた。暇があると側へ来て、ものを読んだり話しかけたりしているらしい。いつもむずかしい渋い顔をしている人なのだが、そのときは不安そうな、ひどくそわそわと落着かない様子で、薬や食事なども自分で世話をする風だった。

「男って本当に子供のようですのね」妻女は眉をしかめてみせた。「わたくしが死ぬかも知れないって、すっかりおろおろしているんですの。医者の云うことなぞ信用ができないと云いながら、少し顔色が悪いくらいですぐ呼びにやるんですもの。恥ずかしくなってしまいますわ」

そんな風に云う法はない。それは御主人がどんなに深く貴女を愛しているかという証拠ではないか。