Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やなぎばしものがたり

柳橋物語

山本 周五郎

Lisez 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 300 caractères · 202 écrans

Aozora Bunko

ないことよ」

「おれはなんにも知らなかった」幸太は頭を垂れ、またながいこと黙っていた、それからこんどはまるで精のぬけたような声で、吃り吃りこう続けた、「……そんな噂は、まったく聞いたこともない。そして、それがおせんちゃんには、そんなに迷惑だったんだな」

「考えてみて頂戴、これまでもそうだったけれど、こんなになったお祖父さんを抱えてやってゆくとすれば、これからはよっぽど身を慎まないかぎり、どんな情けないことを云われるかわからないじゃないの」

「そいつをきれいにする方法はあるんだ、おせんちゃん、おまえさえその気になって呉れれば」

「それはもうはっきりしている筈だわ」

「おれが改めて、おれの口から、たのむと云っても、だめだろうか」幸太の眼は忿りを帯びたように鋭く光った、「……おれは本気なんだ。口がへただからうまく云えないが、もしおせんちゃんが望むなら、おれはこれからどんなにでも」

「あたしにこれ以上いやなことを云わせないで、幸さん、それだけがお願いよ、どうぞおせんを、可哀そうだと思って頂戴」

「おまえを可哀そうだと思えって」とつぜんまったくとつぜん幸太は蒼くなった。