Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やなぎばしものがたり

柳橋物語

山本 周五郎

Lisez 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 300 caractères · 202 écrans

Aozora Bunko

幸太は泣くような声でこう云った、「……どんな事だってきりというものがあるからな、おせんちゃん、これまでのことは忘れて呉んな、これまでの詫びにおまえだけはどんなことをしても助けてみせる、いいか、生きるんだぜ、諦めちゃあいけない、石にかじりついても生きる気持になるんだ、わかったか」

おせんは黙っていた、顔もあげなかった。幸太は立って再び水を汲んでは掛けはじめた。然し湯沸しなどでは間に合わなくなってきた。彼は蒲団を水に浸しておせんの上から冠せ、手桶かなにかないかと捜してみた、そのときはじめて、そのあたりいちめん人間の姿がひとりもなく、荷という荷が赤い火を巻きだしているのに気がついた、ついさっきまで犇めいていた人たちが、かき消したように見えなくなり、有ゆる荷物が生き物のように赤い舌を吐いていた。眼のくらむような明るさのなかで、それは悪夢のように怖ろしい景色だった。

彼は湯沸しを投げだした。そして積んである石材を抱えあげ、石垣に添って河の中へ落し入れた、一尺角に長さ三尺あまりの大谷石だった、殆んど重さを感ずる暇もなく、凡そ十五六も同じ場所へ沈めた。それから石垣に捉まって水の中へはいってみた、石は偶然にも、ひとところに重なっていたが、満潮の水は彼の胸まで浸した、幸太はすぐに岸へ上り更に八つばかり沈めて、自分でいちど