Classiques japonais avec furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lisez 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 181 caractères · 219 écrans
しかも、その二人が怨んで死んでいったと、さっきの亭主の言葉を思うと同時に、歯の根も合わず、ガタガタと私も烈しくからだが震え出しました。
やがて亭主と一緒に入って来たのは、四十七、八、これも同じように、田舎者まる出しの朴訥そうな、印半纏を着た小肥りのオヤジでした。
「旦那様、この人が石屋の伊手市どんといいまして、あすこのお墓を刻んだ人でして……詳しいことを、よう知っとりますで……」
私が、ジーナとスパセニアの亡霊に見送られて来たということを、もう亭主が口走ってしまったものとみえて、ほかに三十二、三になる農夫体の男が一人、田舎者の無作法さでノッソリと座敷へはいって来て、腕組みをしながらその伊手市どんという男の背後で、聞き耳を立てています。そして、気味が悪くてこれも一人ではいることもできないのでしょう、青い顔をした内儀さんまでが、いつの間にか、はいり込んで来て、恐ろしそうに肩をすくめているのです。ハハア、さっき障子の陰で聞き耳を立てていたのは、この女だなと気が付きました。
「石橋様のお嬢様がお亡くなりになったチュウことを、旦那様はなかなかふんとうになさらねえということでやすが」