Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うたあんどん

歌行灯

泉 鏡花

Lisez 歌行灯 (うたあんどん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 094 caractères · 72 écrans

Aozora Bunko

「ね、古市へ行くと、まだ宵だのに寂然している。……軒が、がたぴしと鳴って、軒行燈がばッばッ揺れる。三味線の音もしたけれど、吹さらわれて大屋根へ猫の姿でけし飛ぶようさ。何の事はない、今夜のこの寂しい新地へ、風を持って来て、打着けたと思えば可い。

一軒、地のちと窪んだ処に、溝板から直ぐに竹の欄干になって、毛氈の端は刎上り、畳に赤い島が出来て、洋燈は油煙に燻ったが、真白に塗った姉さんが一人居る、空気銃、吹矢の店へ、ひょろりとして引掛ったね。

取着きに、肱を支いて、怪しく正面に眼の光る、悟った顔の達磨様と、女の顔とを、七分三分に狙いながら、

(この辺に宗山ッて按摩は居るかい。)とここで実は様子を聞く気さ。押懸けて行こうたってちっとも勝手が知れないから。

(先生様かね、いらっしゃります。)と何と、(的等。)の一人に、先生を、しかも、様づけに呼ぶだろう。

(実は、その人の何を、一つ、聞きたくって来たんだが、誰が行っても頼まれてくれるだろうか。)と尋ねると、大熨斗を書いた幕の影から、色の蒼い、鬢の乱れた、痩せた中年増が顔を出して、(知己のない、旅の方にはどうか知らぬ、お望なら、内から案内して上げましょうか。