Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Lisez 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 115 959 caractères · 234 écrans
「おい山崎さん!」
耳に不快な記憶のある声が背後でした。
「ああ、陳先生!」
ドキリとしたものを、山崎は取りつくろった。
S大学へ学生に化けてしのびこんだ。それ以来、酬いを約束しながら、幾度かはぐらかして一元も渡さずにいる陳長財だった。
「どうです。景気はどうです?」
――陳は複雑な笑い方で山崎を見た。
「あゝ、そいつか、――そいつは、また今度だよ、このどさくさに、そこどころじゃねえんだ。」
「また今度? また今度?」陳は繰りかえした。「……何回でもそんなことが云えた義理じゃあるめえ!」一歩を山崎に詰めよった。誰の力で、アメリカの秘密を具体的に掴むことが出来たんだ! 誰の力で貴様が手柄を立てたんだ! その眼はそう云っているようだった。
「厄介な奴がついて来やがった!」と、山崎は考えた。
「いっそのこと、この、どさくさまぎれに、片つけッちまおうか。」
彼は、歩き出した。
陳はあとからついて来た。
どこまでも、尾行のように、あとについてきた。館駅街に出た。緯一路へ曲る角にきた。山崎の右の手は、前後左右に眼をやったかと思うと、大褂児のポケットに行った。
次の瞬間、豆がはじけるような、ピストルの響きが巷に起った。