Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Lisez 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 115 959 caractères · 234 écrans
二九
けれども、歩哨には、直魯連合軍司令もヘッタクレもあったもんじゃなかった。すべてが同じだった。任務をはたすだけだ。
「チェッ! 孫伝芳ッて何だい! ごつげな、いい金モール服を着てやがって、どこの馬の骨だい!」
山崎が通りかゝったのはこの歩哨線である。歩哨は、支那服の、支那くさい男を咎めた。
「止まれッ!」
山崎は、自分の支那服を忘れて、すっかり日本人のいい気持になっていた。惨酷な情報で、群衆の熱情をあおり立てる、その沸騰する有様を、夢中に想像していた。話してやる! 知らしてやる!……そして、誰何されるのは、ほかの支那人だと感じた。そんなつもりだった。
「止まれッ!」
まだ、彼は気がつかなかった。
つゞいて銃声がした。
五挺のピストルと、八千円の預金通帳を肌身につけて離さなかった山崎は、ぱたりひっくりかえった。
くたばっちゃった。とうとう!
二九
飛行機がとんできた。
市街の上空にさしかゝると、それは、糞をする鳥のように、続けさまに黒いかたまりを落した。スーッと空中に線を引いてボーンと地響きがする。投下爆弾!
三機である。くの字形に距離を置いてとんでくる。