Classiques japonais avec furigana
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Lisez 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 115 959 caractères · 234 écrans
」
「うむ、その俺らの上にゃ、重い石が、三重も四重もにのっかっていら! 畜生!」
のんきな軍医は、兵士の苦るしみや、わめきや、怺えきれなくなって手足をばた/\やるのが快よいものゝように、にこ/\しながら、平気で処置をつゞけていた。血糊でへばりついたシャツを鋏で切った。
「一将功成り、万卒倒る、か。」
兵タイの不平を小耳にした彼は、詩吟の口調で、軽るく口ずさんだ。
柿本は、その軍医の手あてを受けた。そして、白い、新しい病衣を着た。
城壁は、翌日、午前中、陥落した。ベッドに坐って彼はそれを聞いた。傷の疼痛は、だんだんに少くなった。肩の負傷は、歩くことには一向差支なかった。三日目に、木谷と山下が見舞に来た。
「おい、柿本、どうだい。」木谷は、男性的な渋い声で叫んだ。「高取らがやられていたぞ! 五人とも黄河の河畔で、犬に喰われて白骨が出ていた。」
多分そんなことになっただろうとは感じていた。が、現実にそれをきくと、柿本は、ぎくッと心臓が突きのめされた。
「そうか、やっぱしそうだったか。あの晩にうなされたのは、だてや、冗談じゃなかったんだな!」
「今、五人とも、屍室へ運んできている。