Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しかばねをくうおとこ

死屍を食う男

葉山 嘉樹

Lisez 死屍を食う男 (しかばねをくうおとこ) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 482 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

万一、深谷がうかがったにしたところで、もしそうなら電燈のついた時彼が寝台の上にいるはずがない。そしてあんなに大っぴらに、スリッパをバタバタさせて出てゆくはずがない。第一、なんのために深谷がおれの寝息なんぞうかがう必要があるのだ! おれは神経衰弱をやっているんだ。幻だ。夢だ。錯覚なんだ!――

こう思って彼は自分自身を納得させて、再び眠りに入ろうと努めた。

深谷はすぐに帰ってきて、電燈を消した。そしてベッドに入ると、間もなくかすかな鼾さえ立て始めた。

安岡は自分の頭が変になっていることを感じて、眼をつむって、息を大きくして、頭の中で数を数え始めた。

一、二、三、四、

五十一、五十二、

四百、四百一、四百二、

千二百十、千二百十一、千二百十二、

彼のやや沈静した頭が、千二百十二を数え終わった時、再び彼は顔の辺りに、人間の体温を感じた。が、彼はこんどはいきなり冷水をぶっかけられたように、ゾッとしはしたが千二百十三、千二百十四と、数珠をつまぐるように数え続けた。そして身動き一つ、睫毛一本動かさないで眠りを装った。

電燈がパッと、彼の瞼を明るく温めた。

再び彼の体を戦慄がかけ抜け、頭髪に痛さをさえ感じた。