Classiques japonais avec furigana
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わたしのこどもじぶん
沖縄女性史
伊波 普猷
Lisez 沖縄女性史 (わたしのこどもじぶん) de 伊波 普猷 (いはふゆう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 877 caractères · 60 écrans
二
そういう心配のために、しばらくすると祖父さんは中風に罹った。歳の暮頃から全身が不随になって、口もきかなかった。そして目ばかりぱちぱちさせて私の顔を見ていた。
今になって考えて見ると、祖父さんはこの恐ろしい世の中で、その最愛の孫の行末がどうなるだろうということばかり考えていたらしい、彼は沖縄が今日のように幸福な時代になろうとは、夢にも思わなかったであろう。私の五つの年の三月に私の唯一の教育者であった祖父さんはとうとう彼の世の人となった。私は白い着物を着て下男に抱かれて葬式に出たのを覚えている。祖父さんの領地の伊波村からたくさんの人々がやって来て行列に加わったのも覚えている。
二
祖父さんがなくなって後、私の家は急に寂しくなった。この数カ月の間、どういうことが起ったか、またどういうことを私がやったか、よくは覚えていない。ただ旧の大晦日の二、三日前に、私の弟(月城)が生れたので、祖母さんがこれを祖父さんが生れかわったのだといって、喜んでいたのを記憶しているばかりだ。
明けると明治十五年私は六歳になった。この年に東京で博覧会が開かれたので沖縄の方からも多くの人々が見物に出かけた。