Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おぼるるもの
溺るるもの
豊島 与志雄
Lisez 溺るるもの (おぼるるもの) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 690 caractères · 36 écrans
だと自称してる、そこから来たのだった。
俺は一寸挨拶したが、ジプさんは相手と何か議論していて、大して注意を向けなかった。その隣りの卓子があいていたので、俺達はそこに、ジプさんの後ろに坐った。
珈琲をのんでるうちに、ジプさんの方の話がちょいちょい俺の耳にはいった。雀の巣の方は、声は低かったがきつい調子で、盛んに論じ立ててジプさんをやりこめてるらしかった。――原始人の遊牧的な生活は、楽しい生活ではなかったに違いない。彼等は淋しく悲しかった筈だ。――男はいつも誰かに恋してるがいいのだ。恋されることはどうでもいいが、恋することが大事だ。そこから生活の張りが出てくる。――魂ぬきの肉体だけを売って生活してる女がいる。それが一番悲惨な生活だ。――物に拘泥するのはいけないが、何物にも拘泥しないのはなおいけない。――具象から抽象になってゆくこともあるが、本当に物を感ずる時には、抽象から具象になってゆくものだ。――室の中にいて女を思うのは一種の情慾だが、外を歩いていてもその女のことを思うようになった時には、本当の愛だ。――環境の中に個体を見ることも必要だが、環境を離れて個体を見ることはなお必要だ。