Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちち
父
金子 ふみ子
Lisez 父 (ちち) de 金子 ふみ子 (かねこふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 107 caractères · 21 écrans
私は二人の友だちと一緒に学校に行きたかった。けれど行く事が出来なかった。私は本は読んでみたかった。字を書いてみたかった。けれど、父も母も一字だって私に教えてはくれなかった。父には誠意がなく、母には眼に一丁字もなかった。母が買物をして持って帰った包紙の新聞などをひろげて、私は、何を書いてあるのか知らないのに、ただ、自分の思うことをそれにあてはめて読んだものだった。
その年の夏もおそらく半頃だったろう。父はある日、偶然、叔母の店から程遠くない同じ住吉町に一つの私立学校を見つけて来た。それは入籍する面倒のない、無籍のまま通学の出来る学校だったのだ。私はそこに通うことになった。
学校といえば体裁はいいが、実は貧民窟の棟割長屋の六畳間だった。煤けた薄暗い部屋には、破れて腸を出した薄汚い畳が敷かれていた。その上にサッポロビールの空函が五つ六つ横倒しに並べられていた。それが子供たちの机だった。私のペンの揺籃だった。
おっ師匠さん――子供たちはそう呼ばされていた――は女で、四十五、六でもあったろうか、総前髪の小さな丸髷を結うて、垢じみた浴衣に縞の前掛けをあてていた。