Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lisez 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 194 628 caractères · 371 écrans

Aozora Bunko

たのであった。それから昨日、三宮駅から病院へ直行した妙子が、夕方ちょっと戻って来て、一時間程して又出かけたが、その時の話だと、平素あれほど我慢強い、泣き言など洩らしたことのない板倉が、あんな意気地のない声を出して、「痛い痛い」と云い続ける様子は、見ても恐ろしいような気がすると云っていた。今朝も妙子が病室へ這入って行った時、妹が寝台の側へ寄って、「こいさんが帰って来やはりましたで」と云ったけれども、病人は苦しそうな眼を妙子の方へちらと向けて、ただ「痛い痛い」と云うばかり。それは痛みを怺えることに渾身の努力を要するので、他に注意を振り向ける余裕がないのであるらしかった。そんな風だから、夜昼打っ通しに呻るのみで、一睡もせず、食事も取らない。そのくせ、見たところでは脹れても膿んでもいないので、何処が痛むのか分らないのであるが、疾患部は左脚の膝の辺から爪先までであるらしく、寝返りを打っても、肌にそうっと触っても、大変な疼き方をするものと見え、そんな時には特別の叫び声を挙げる。雪子は、いったい何が原因でそうなったのか、耳の手術と脚の痛みとどう云う関係があるのかと聞いたが、それは妙子にもよく分っていなかった。