Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lisez 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 194 628 caractères · 371 écrans
悦子はお春に誘われてその辺まで水見物に出かけて行き、家の中は暫くひっそりとしていた。ただ勝手口に、隣近所の男衆や女中達が代る代る水を貰いに来るらしく、モーターが止ったので釣瓶をばちゃんと落す音や、お秋やお花を相手に被害の噂をしている声が折々聞えた。
四時頃になって、上本町の家を預かっている「音やん」の忰の庄吉が大阪から訪ねて来てくれたのが、見舞としては一番早かった。南海の高嶋屋に勤めている庄吉は、大阪の方は格別のこともなかったので阪神間がそう云う災禍に遭ったろうとは夢にも想像していなかったところ、正午頃に号外が出、住吉川と蘆屋川沿岸の惨害が甚大であることを知って、午後から店の方を休んで、取る物も取り敢えず飛び出したのが、今迄かかって着いたのであった。途中或る所では阪神電車、或る所では国道電車、阪国バスなどを乗り継いだり、貨物自動車やタキシーを掴まえて無理に乗せて貰ったり、乗物の利かない所は歩いたり渡渉したりして来たと云うことで、食料品を入れたリュックサックを背負い、泥だらけになったズボンを膝の上までたくし上げ、靴をぶら提げて徒歩跣になっていたが、業平橋附近の惨状を見てはお宅もどんなであろうかと胸を痛めておりましたのに、この通りへ来ると、まるでのように平穏なので、何だか阿呆らしい気が致しましたと、先ず幸子に