Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
この車に積んどる蜜柑を、今日、問屋で、言い値で引きとらなんだら、破産じゃと、親父がいうとった」
「ふうン」
「それで、おれに、談判して来いというんじゃ。兄は上手者じゃけど、問屋からいいくるめられてばっかり居るけに、兄はやらん。いつも、むつかしい談判には、末ッ子のおれを使いさすんじゃ」
「そら、そうじゃろ。お父さんの考えが、おれにもわかるぞな、もし」
「どうなるか、当って砕けるつもりじゃが、もし、都合よう行ったら、道後の風呂に入って、遊んで来てええ、って、親父がいうた」
「その時は、おれもつれて行ってくれや」
「うん、……だが、どがいなことになるか……?」
眼に痛いほど、濃く深く澄みわたった青空に、くっきりと、松山城の天主閣が浮き出ている。街の中央に、百三十メートルほどの高さで聳えている城山は、全山、豊富な樹木に掩われていて、緑の瘤のようだ。頂上の白い城は、しゃれた山高帽に似ている。
はるかに、この城を望みながら、蜜柑山の間を縫っている街道を、一台の馬車が行く。その馬車には、蜜柑箱が数段に積みかさねられて、前部の箱のうえに、二人の青年がならんで、腰かけている。