Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

おたくの御主人のような方に、ぜひ、政界に乗りだして欲しいですなあ」

「きっと、いやがるでしょうよ」

そんな会話を、大戸に手をかけたまま聞いている青年、井上安五郎の、金魚のように大きな澄んだ瞳が、決意に似た、なにかをきらめかせて、強い光を放っていた。

――政治。

――政治家。

そうして、庶民の生活を圧迫し、政治を毒する社会悪への怒り、その一掃――それは、すでに、この青年の青春の唯一の方向となっていた。

(玉井金五郎という人と、一度、逢って、ゆっくり、話がしてみたい)

その思いも、強くなりつつあった。

三升釜を買ったので、これを俊次が持ち、光子は、マンが負ぶった。

停車場の方角へ歩いた。「ステンショ」だけには、早くから、電燈が引かれていた。まだ、終列車まで、いくつかあるとみえ、暗い夜の中に、その一角だけ、煌々と、光を発散している。汽笛や、石炭貨車を連結したり、離したりするかんだかい金属音が、鉄道構内から、しきりに、ひびく。

「おうい、おマンじゃないか」

後から呼ばれた。林助が、ほろ酔いで、近づいて来た。にやにやしながら、

「おマン、さっき、老松町の角で、金さんに逢うたがなあ、別嬢の芸者と、二人づれじゃったど」