Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

ぶっきらぼうではあるが、どこかに、親しみの感じられる調子で、いった。

それが、かえって気味悪く、金五郎の方は、警戒心を、いよいよ、厳にした。この街で、「吉田天皇」という者さえある、大親分の吉田磯吉が、なにかと対立している玉井組の牙城へ、先方から、予告もなしに訪れて来ることも変であるし、たった一人というのは、なお、おかしい。

油断をさせるためかも知れない、と思い、金五郎は、それとなく、表の気配に、注意した。黄昏の薄明の中に、石ころの多い狭い道路が、白々と、ひろがって、わずかの風に、溝縁の雑草がゆらいでいる。しかし、金五郎の鋭い眼は、表格子の戸袋のかげになっているところに、誰かの潜んでいることを見逃がさなかった。

(懐手をしているが、ピストルか、匕首かを忍ばせているのかも知れん……?)

いつかは一度、来なければならぬ最後の対決のときが来たという緊迫感で、金五郎は、武者ぶるいして来た。中腰になっていたが、いつでも、機敏に、跳躍出来るように、全身をバネ仕掛けにした。

両子の三つ指を、畳のうえに、軽くついて、

「よう、お出で下さいました。わたくしに、なにか、御用で?……」