Classiques japonais avec furigana
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きのこのまいひめ
茸の舞姫
泉 鏡花
Lisez 茸の舞姫 (きのこのまいひめ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 906 caractères · 24 écrans
中から、ずるずると引出した、長々とある百腸を、巻かして、束ねて、ぬるぬると重ねて、白腸、黄腸と称えて売る。……あまつさえ、目の赤い親仁や、襤褸半纏の漢等、俗に――云う腸拾いが、出刃庖丁を斜に構えて、この腸を切売する。
待て、我が食通のごときは、これに較ぶれば処女の膳であろう。
要するに、市、町の人は、挙って、手足のない、女の白い胴中を筒切にして食うらしい。
その皮の水鉄砲。小児は争って買競って、手の腥いのを厭いなく、参詣群集の隙を見ては、シュッ。
「打上げ!」
「流星!」
と花火に擬て、縦横や十文字。
いや、隙どころか、件の杢若をば侮って、その蜘蛛の巣の店を打った。
白玉の露はこれである。
その露の鏤むばかり、蜘蛛の囲に色籠めて、いで膚寒き夕となんぬ。山から颪す風一陣。
はや篝火の夜にこそ。
五
笛も、太鼓も音を絶えて、ただ御手洗の水の音。寂としてその夜更け行く。この宮の境内に、階の方から、カタンカタン、三ツ四ツ七ツ足駄の歯の高響。
脊丈のほども惟わるる、あの百日紅の樹の枝に、真黒な立烏帽子、鈍色に黄を交えた練衣に、水色のさしぬきした神官の姿一体。