Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おちばのとなり

落葉の隣り

山本 周五郎

Lisez 落葉の隣り (おちばのとなり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 877 caractères · 57 écrans

Aozora Bunko

「金はいそぐのか」

「いそぐんだ」と参吉は云った、「じつは嫁を貰うことになって、いい家があったもんだから手付けを打ったんだが」

「嫁を貰うって」繁次はどきっとした、胸の中でどきんと音がしたような感じだった、「そうか、そりゃあよかった、そいつはいいや、そういうことならすぐ親方に話してみるが、値段のところがどうなるかな」

「自慢するようだが、これは鈴虫の厨子でとおる品だぜ、時代の色までそっくり写したんだ、腕のいい道具屋なら鈴虫の厨子で、金二百枚には売れるくらいなんだ」

繁次は妙な顔をしたが、「うん」と頷いてまた参吉を見た、「――いま家へ手付けを打ったって云ったが、世帯を持つのはここじゃあねえのか」

「ここじゃあまずいんだ、相手の育ちが育ちだからな、いくらなんでも」

「育ちが育ちって」繁次が遮った、「それはどういうことだ」

「それを云わなかったっけ」と云って参吉はてれ隠しに笑った、「初めに云うつもりだったんだが、相手は小村屋の娘なんだ」

繁次は口をあいたが、言葉は出なかった。

「おれがあの厨子の繕いにかよってたことは話したな」と参吉は続けた、「そのあいだずっとその娘、――おすがっていうんだが、茶や八つの世話をずっとしてくれていたんだ、年は十八、縹緻もちょっとずばぬけているが、おっとりした娘で、そうだな、坐っていろと云えば一