Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちまんだらしちょうぶし

血曼陀羅紙帳武士

国枝 史郎

Lisez 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 970 caractères · 176 écrans

Aozora Bunko

彼は、来る間に、紋太郎から、紙帳武士のどういう素姓の者であるかを聞かされた。飯塚薪左衛門の屋敷で、角右衛門や紋太郎の同僚を、二人まで、いわれもないのに討ち果たした悪侍とのことであった。しかし彼としては、その言葉を、どの程度まで信じてよいか解らなかった。が、庭へ出て来て、前髪立ちの武士から、その武士が、親の敵だと叫ばれ、その武士が、前髪立ちの武士を追って走って来、自分たちの姿を見るや、刀を背後へ隠して下げ、右腕を左胴まで曲げて柄を握り、右足を踏み出した異様な構えで、全身から殺気を迸らせながら、しかも寂然と静まり返って立った姿を見ると、容易ならない相手だと思い、いかさま、人など、平気で幾人でも殺す奴だろうと思った。

「野郎ども」と五郎蔵は、乾児たちに向かって怒鳴った。「あの三ピンを、引っ包んで膾に刻んでしまえ! しかし殺しちゃアいけねえ。止どめはお若衆に刺させろ! やれ!」

声に応じて乾児たちは、一本の杭を目差して、黒い潮が、四方から押し寄せて行くように、左門を目掛け、殺到した。

黒い潮が、渦巻き、沸き立つように見えた。飛沫が、水銀のように四方へ散った。