Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

Lisez 街はふるさと (まちはふるさと) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 193 435 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

「ここの勘定だけになさっては」

放二は言葉を探していたが、

「ちょッとの水で旱魃はどうしようもありません。生活原理を変えなければ。ぼく自身、旱魃のさなかで考えついたことなんですけど」

青木は驚いて青年を見つめた。

青年は目をふせて、一語ずつ探すように、静かに語っている。あらゆるものに未知な、あらゆる汚れに未知な青年の口から、大らかな言葉が高鳴りひびくのがフシギである。

「君、お金に困ったことなんか、ないだろう」

「そうでもありません」

放二の返事にはこだわりがない。しかし青木はそれを素直にうけとりかねて、

「君、ぼくを嘲笑っているのだろう。金の泥沼に落ちこんだ餓鬼をね」

「そんなことはありません」

「旱魃はちょッとの水じゃ救われないッて、それが、なにさ。金の泥沼は、そんなものじゃないんだよ。金の世界は、その日ぐらしのものさ。一日の当てがありゃ、又、なんとかなる。攻略し、退却し、又、攻略し、まさに絶えざる戦場だよ。まだ、あんたには分らない。分らなくて、しあわせなのさ」

しかし、この青年に敵意はもてなかった。

「君はやさしい心をもってるんだ。そして、ぼくをいたわってくれたんだ。