Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まずしきひとびとのむれ

貧しき人々の群

宮本 百合子

Lisez 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 59 959 caractères · 118 écrans

Aozora Bunko

私は、もううんざりして、泣き出しそうにしていると、笑いながら馳けつけて来た男が、木の切れを横にして、茶椀の葛湯(くずゆ)をはがすように掻き落してくれた。

「大丈夫でやす、お嬢様。命に関わるこたあありゃせん」

私の周囲には、家の者だのそばの畑にいた小作共まで集って、笑っていたのである。

ちょいちょいした物が収穫時になって来たので、私共は毎日割合に農民的な生活をした。

取れた物を小作に分けてやったり、漬けたり乾したり、俵につめたりにせわしかった。

けれども、それにつれてほんとにいやなことも起って来た。

ちっとも気の付かないうちに、畑泥棒に入られることである。

もちろんこんなことは、毎年のことである。決して珍らしいことではないが、皆の気持を悪くさせた。

盗まれて行く物は少しばかりの物であるけれども、自分等の尽した面倒だの愛情などを、取って行かれるのがよけい腹立たしかったのである。

で、一日掛りで、一番よく無くなる南瓜に一つ一つ、大きな大きな番号をつけた。

ふくれ返った赤ら顔の上一杯に、「八」とか「十一」とか筆太に書かれて、ごろっとしている姿は実に見物だった。